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緑の岬から from Cabo Verde

アフリカに暮らしている日本人のブログです。人生のこと、人間のこと、宇宙のこと、精神のこと、神様のこと、いろんなことを書いていこうとおもいます。

私が成りたいと熱望したものに 成り得なかったそのことが 私を慰める

For thence, -a paradox-

  Which comforts while it mocks,

  Shall life succeed in that it seems to fail :

  What I aspired to be,

  And was not, comforts me:

  A brute I might have been, but would not sink i' the scale.

 (RABBI BEN EZRA  by Robert Browning)

 

 それ故に 一つの逆説だが 

それは嘲りつつも 慰めるもの

 人生とは失敗と見ゆるところにて 成功する

 私が成りたいと熱望したものに 成り得なかったそのことが 私を慰める

 私は野獣となり得たであろう しかし その様にまで 落ち込むを欲しなかった

(ラビ ベン エズラの一篇 ロバート・ブラウニング)

 

 人生は必ずしも自分の思う通りにはいかない。失敗はつきものだ。受験に失敗、恋愛に失敗、就職に失敗、結婚に失敗。毎日の生活のすべては自分の思う通りには行かない。本当になりたい理想の自分になることができた人は、世界の人口のいったい何割だろう。

 僕は大学を卒業したときに、願っていた仕事に就けたが、2年で辞めてしまった。後悔はしていないが、あのころの同期は今の僕の2倍くらいの年収をもらっているかもしれない・・・責任ある立場で仕事を堂々と仕事をしているんだろう・・・そう考えると、少し悔しい。そして、「悔しい」と思ってしまう自分が恨めしい・・・

僕はもう30代だけれど、10代のころに思っていた30代になれているだろうか。10年前に想像していた30代とは、きっと程遠い。

 

 私が成りたいと熱望したものに なり得なかったそのことが 私を慰める

 

 なぜだろう、この詩は、苦しみとともに生きて行くことに、期待すら持たせる。苦しいからこそ、慰められるのだろう・・・と。熱望が叶わなかった、その苦しみこそが人を生かすのだろうか、その苦しみを持つからこそ自然と湧き出る祈りによって、人は生きていけるのだろうか。

この詩に神はいないが、こう言っているようにも聞こえる。

 

悲しんでいる者たちは幸いである 彼らは慰められるであろう

 

 

 ロバート・ブラウニングはビクトリア朝の英国の詩人

 

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