読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

緑の岬から from Cabo Verde

アフリカに暮らしている日本人のブログです。人生のこと、人間のこと、宇宙のこと、精神のこと、神様のこと、いろんなことを書いていこうとおもいます。

退社、敗北を抱きしめて

 

祖母が亡くなったちょうどそのころ、同僚が訳あって求職をすることになりました。

5月ごろでした。

「やった!営業先が回ってくる!自分で客先を見つけなくていいんだ!ようやく社内失業状態から解放されるぞ!」

と思ったのも束の間。そもそも営業スキルもありませんでしたから、月の売り上げがぜんぜん上がりませんでした。

その月はなにもできなったので、6月はどうすればいいか、直属の上司ではなく、昨年の終わりごろから僕に温和に接してくれた隣の課長に相談をすることにしました。

 

―先月のようになりたくないので、どうすればいいか、どこの客先にどう提案すればいいか教えてください・・・

 

そう聞いたと思います。

「じゃあ、自分はどうすればいいと思うの?この仕事は即興でできるような仕事じゃないよ?」

と言われました。

そして、いろいろ話しているうちに、入社して1年くらい経つのに、業界の営業マンとしていっこうに成長しない僕の受け答えに課長も苛立ってきたようでした。

「あのさ、お前、月末に怒られたくないから、今俺に相談してるだけなの?」

―いや、売り上げに貢献したいからです・・・

「口で言うのはもういいよ。歯を食いしばって、何が何でもここで一生さ、泥水飲んででも頑張っていこうという気はないの?」

―・・・(無言)

「そういう気持ちは君にはないの!?」

 

最初からそういう考えだったのか、それとも1年間にわたるストレスと心労で、心が弱り果てたからなのか、よくわかりませんが、

 

―・・・すみません・・・僕にはそういう気持ちはないです・・・

 

僕はそう答えました。

 

正直に思い返すと、「とりあえず事前に相談しておけば、売り上げがノルマに届かなくても、アリバイにはなる」とか「相談するだけで心がラクになる」とか、そういう気持ちは確実にありました。

当時の僕には「やる気」がまったくありませんでした。仕事に対する意欲が一切ありませんでした。

「頑張らなきゃ、頑張らなきゃ」

「苦手なことに一生懸命取り組まなきゃ」

「社会人になってから本気で頑張ったって自信を持って言えること、僕にはないじゃないか!だから頑張らなきゃだめだ!」

とか、心の中では思っていましたが、会社に行くと、なにもできなくなりました。

 

入社当初から意欲ゼロであったわけではないので、そうなってしまった経緯は本当に複雑ですが、そもそも僕自身が、あまり頑張れない、苦手なものに取り組む根性がない、そういう人間なんだと思います。

この課長も、僕が精神的にやばくなって、メンタルクリニックで薬をもらっているということには気づいていなかったようですが、僕の「頑張りたくない」という人間性には気が付いたようでした。

 

相談をした、隣の課長からは、最終的に

「じゃあ、あなたはウチにはいりません。掃除とか倉庫の整理とか、そういうことをしててくれれば十分です。」

と冷たく言われました。

その課長は、それまで表面的には僕に優しく接してきてくれた人だったので、もう会社に味方が一人もいなくなった気がしました。

僕にガミガミ言っていた上司は、本当はいい人なのです。僕のことを期待して、ガミガミ言い続けてきただけだと言うのは頭では理解できるのですが、心がついてきていませんでした。表面上は優しかった課長から突き放された僕は、直属の上司と一緒に仕事をする営業スキルも気力も心の強さもない以上、もう退職をする道しかありませんでした。

 

―○○さん、すみません、会社辞めさせてください・・・

 

退職は電話で告げました。いきなり職場では言いづらかったからです。

電話した時に泣きました。声を押し殺して号泣しました。自分の情けなさ、上司や同僚への申し訳なさ、自分のみじめさ、ありとあらゆる自己嫌悪の感情が湧き出していました。

あんなに号泣をしたのは小学生のとき以来だったと思います。

僕のことを期待していた人を最低な形で裏切ってしまった僕の無能さ、心の弱さに、本当に悲しくなりました。

 

裏切ってしまってごめんなさい。期待に答えられなくてすみません。いつも僕はつらいことから逃げてばかりだ。いつもそうだ。同じことの繰り返しだった。嫌なこと、辛いことから逃げてばっかりだった。そんな自分がなさけなくて、なさけなくて、会社に入って新しく人生を仕切り直したかったのに、自分がなりたいと思った自分の姿からどんどん遠ざかってしまって、結局自分を期待してくれていた人を最低な形で裏切ってしまった。ほんとうにごめんなさい。

 

僕は31歳にもなって、なんでこんなことで泣いてるんだろう・・・

まったくもって価値のない存在だ。

 

f:id:from-cabo-verde:20170426212847j:plain