緑の岬から from Cabo Verde

アフリカに暮らしている日本人のブログです。人生のこと、人間のこと、宇宙のこと、精神のこと、神様のこと、いろんなことを書いていこうとおもいます。

メンタルクリニックに通う

会社に入ってそろそろ10か月くらいがたつ頃のことです。

2015年の2月や3月ごろです。

当時の僕は「空気読め!」と言われてますます空気読めなくなる病気にかかっていました。

病名はわかりませんが、「もっと頭使えよ!」と言われてさらに頭が使えなくなる病気でもありました。

職場にいると頭がぼーっとしてのぼせてくるような感じです。入社以来ずっと頭の血が上っており、入社して10か月くらい経つのに、全然環境に慣れませんでした。

 

―みんな他の人は忙しくカタカタ仕事している中、自分だけ何もすることがなくて、元気のない声で「仕事ありませんか?」と聞くけど、みんなからは僕の直属の上司に遠慮してか「特にありません」と言われ、何もすることがなくて困っていると、上司からは「お前、本当になにもしねーよな!」と言われる・・・―

 

そんな状況が入社間もないころに続いた(少なくとも主観的には)からでしょうか、一応担当の顧客を少しだけ持たされ、あまりガミガミ怒られなくなった入社10か月目の時点でも、まったく職場に慣れませんでした。

慣れない仕事、慣れない上司、慣れない同僚、慣れない職場。もう10か月間毎日来ている会社なのに、いつも転校生みたいな言い知れぬ不安とともに会社に通っていました。

毎日違う設営会場の現場に行かされる派遣のアルバイトのような気分でした。

 

「空気読めない病」にかかった僕ですが、なんと「電話をかけるのが怖い」という営業職としては致命的な症状も併発していました。

かかってきた電話を取り次ぐのはそれだけで仕事している雰囲気感を出せるし、時間も消化できるのでよくやっていましたが、自分から電話をして、会話をするのは怖すぎて、階段下のロビーに降りてすることもしばしばでした。

 

これはおかしい・・・

さすがの僕もそう思って、メンタルクリニックに行くことを決めました。

「空気 読めない メンタル」とググったら

 

www.youtube.com

 

↑この動画が出てきたので、はじめはアスペルガー症候群なのかと思っていました。

行ったのは西新宿の雑居ビルの中にあるメンタルクリニックでした。小さくて7階くらいにあるところでしたが、予約がわりと埋まっていて、30分ごとに患者が出入りしているようでした。

yuk2.net

 

アスぺ・・・

問診票に「空気が読めないし、一度にいろんな仕事を同時にこなすことができないので、自分はアスペルガー症候群なのかもしれないと思います」と書き、10畳くらいの待合室で待っていると、

「○○(僕)さん、お入りください。」

と呼ばれました。

 

先生は40代半ばくらいで無精ひげを生やした理系のイチローみたいな人でした。

「えーっと、○○(僕)さんはアスペルガーじゃないかって思ってるんだよね?」

―はい、そうですね。職場で空気が読めないし、一度にいろんなことを同時にすることができないんです。

「え?一度に違うことをたくさんできる人間なんかいないよ~」

―・・・そうなんですか・・・

「そうだよ。僕だってできないもん。あたりまえじゃん。」

 

いろんなことを同時にたくさんできない人が僕の他にもいました。

―でも、なんか、インターネットの自己診断で『アスペルガーの兆候があります』って出てからそうなのかもと思ったんですが・・・

「ああいうのはね、気持ちが落ち込んでる人がうつ病の診断チャートをやってみたらみんなうつ病だと診断されるみたいなもんでね・・・」

―はあ・・・

「アスペルガーっていうのは子供のころから顕れてるものだからね。何か子供のころから人から変わってるって客観的に言われたことはあるかな?」

―そうですね、恐竜の名前を覚えるのが好きだったり、図鑑を見て動物の体長とか体重を覚えるのとか、変わってるって言われたかもしれません。

「うーん、そういう子供はたまにいるしなぁ・・・」

 

こんな会話をしながら、出てきた僕の病名は、

社交不安障害

でした。

 社交不安障害(しゃこうふあんしょうがい、: Social Anxiety Disorder: SAD)あるいは社交恐怖(しゃこうきょうふ、英:Social phobia)は、愚かに見えないかとか、場に合っていないのではとか、他人に辱められることに強い不安を感じるために、社交状況を避けたり、耐えていることによって、相当な苦痛があるとか生活に重大な支障があるという精神障害である。対して、正常な内気は、単に知り合いのいないパーティを怖がるといったものである。対して社交不安障害では、そうした社交状況においてほぼ毎回、動悸下痢発汗、時にパニック発作といった不安症状が起こる

出典:社交不安障害 - Wikipedia

 

自分の声が聴かれるのが嫌で電話ができない、会議などで人が集まってる現場に後から一人で入れない、人前でしゃべれない、人間関係を作ることが怖い、上司と会話ができない、目立つことが怖い、云々。

 

思いつく限りの自分の悩みを打ち明けると、「それは社交不安障害かもね」と言われました。

かつては「社会不安障害」とも呼ばれ、その名の通り、社会性が持てなくなり、「社交」ができなくなる病気だそうですが、一つ疑問がありました。

―でも、僕、外国に住んでたし、外国人の観光客とかと話したりするのはわりと好きなんですよ?それなのに、社交不安障害なんですか?

すると、

「その通り。外国人とか一見の相手には、わりと気軽に接することができるんだけど、仕事上の取引先とか上司とか、そういう大事な相手とコミュニケーションができなくなるのが社交不安障害なんだよ。」

だそうです。納得・・・

 

「部下の前で電話をするのが怖くてわざわざ誰もいないロビーに行って電話するのを相談しにくる社長さんとかもいるし、人前で話すのが怖くて怖くてたまらない先生とかたまにいるんだよねぇ」

先生はそんな話もしてくれ、僕はもっと悩みを聞いてほしくなったのですが、予約が30分おきに入っているそうで、「じゃ、不安感をなくすお薬を出しとくから、ここぞというときに飲んでね。ま、気楽に生きていきましょうよ!」とイソイソとカウンセリングを打ち切られました。

よく覚えていませんが、診察費は1500円~2000円ほど、薬も同じくらいでした。

 

人に悩みを話すだけで少し気持ちが楽になるんだな・・・

クリニックを出た後にそう思ったけれど、薬局まで歩きながら、ふと、

「ちょこちょこっと話して、薬だして、『気楽に生きていきましょうよ』と一言言って、2000円くらい請求する・・・ラクな仕事だな。今から死ぬ気で勉強して大学入り直せば僕もなれるかな・・・」

と少し思いました。

 

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